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TiCTAC限定コラボ時計【魅力は小顔37mmだけじゃない】ネジ込み式プッシャーも70年代デイトナ・ポールを象徴|OUTLINEニュース no.210

クロノグラフにしては37mm台と小ぶりなため着けやすい!

時計の人気セレクトショップ、TiCTAC(チックタック)とアウトラインとのコラボレーション企画として開発した“2レジスタークロノ・シリーズ I ”。1970年代の傑作手巻きクロノグラフとして有名なデイトナの通称ポール・ニューマンからデザイン的着想を得て、細部にわたりその雰囲気にこだわって作り込んだコレクションだ。今回はこれまで一度も触れてこなかったネジ込み式を採用したプッシャー(プッシュボタンとも)について、歴史的背景も含めて解説してみたいと思う。

プッシャーとは2時位置と4時位置にあるクロノグラフ機能を作動させるためのボタンのことで、計測用のクロノグラフ秒針を2時位置のボタンを押してスタート&ストップ、4時位置でリセットを行う。

一般的クロノグラフ時計の場合は操作性を考えていつでも押せる構造になっているのだが2レジスタークロノ・シリーズ I はこれがねじ込み式になっているため、ネジを緩めて開放しないとボタンが押せない。当時のデイトナに倣った仕様なのである。

写真左がネジを絞めた状態で右がネジを緩めて開放した状態だ。最後までネジを開放しないとプッシャーはきっちり押せないので注意!

これには理由があって、デイトナは1963年に第1世代が販売されて以降、65年の第2世代、70年第3世代と3代にわたって実用クロノとしての改良が実施されてきた。そして第3世代で初めて採用されたのがこのネジ込み式プシャーだった。

当時クロノグラフといえば非防水というのが当たり前だったが、デイトナはこれによってクロノグラフでありながらも世界で初めて50m防水を実現。クロノグラフの実用性を飛躍的に高めたのである。

2レジスタークロノ・シリーズ I はまさにこの第3世代をモチーフに開発しているため、当然ネジ込み式プッシャーを採用したというわけだ。ちなみに現在のデイトナにも受け継がれているため、いまとなっては意匠としてもなくてはならない存在と言えるかもしれない。

【画像】4種類の全ラインナップを写真でチェック!

2レジスタークロノ・シリーズ1 。SS(37.8mm径)。5気圧防水。メカクォーツ(SEIKO VK64)。5万5000円(ゴールドは6万6000円)

【チックタック・オンラインストア】
https://www.neuve-a.net/TiCTAC/shop/g/g2700002350353/

【アウトライン公式オンラインSHOP】
https://shop.powerwatch.jp/webshop/category/item/item-watch/series1/

菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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