
筆者による撮影のため正確な文字盤の色味は画像ギャラリー(文末にリンク)を参照
今回のインプレッションは、オメガ最新作のレイルマスターをお届けしたい。時計好きの人はご存じだと思うがレイルマスターとは、オメガを代表するプロフェッショナルラインとして歴史に名を刻む3部作(トリロジー)のひとつだ。
この3部作とは、クロノグラフ機構を装備したカードライバー向けスピードマスター、優れた防水能力をもつダイバー向けシーマスター300、そして高い耐磁性能を有した鉄道員向けのこのレイルマスターだ。筆者のようなアンティーク時計好きの間ではこれらをマスター3兄弟とも呼ぶ。
さて、今回刷新されて登場した写真のレイルマスターだが、現代的なアレンジはなく、針の形状や前作よりも2mmダウンサイズされて38mm径になるなどディテールとサイズ感が1957年のオリジナルに近いテイストで再現されている。
しかも新たに採用されたこのブラウングラデーションの文字盤が、アンティーク時計の世界で言うところのブラウンチェンジしたトロピカル風でかなり味わい深い仕上がりだ。
1950年代後半の南米市場向けを彷彿とさせるスモセコ付き
そして筆者が今回最も興味を引いたのがスモールセコンド付きという点だ。これを見て真っ先に1950年代後半にシーマスターやレイルマスターのディテールを踏襲して南米向けにオメガが展開したスモールセコンド付きの初代“ランチェロ(Ranchero)”を思い浮かべてしまったからだ。その意味ではこれまでになかった色使いなどとともに今作ならではの隠れた魅力と言えるのかもしれない。
なお、写真のレザーベルトに加えて、ブレスレットモデルも用意。文字盤についてもこのブラウンのほかにもうひとつモダンで素直にカッコいいと感じさせるグレーグラデーションもレザーベルトとブレスレットで展開されている。このグレー文字盤については通常のセンターセコンド仕様となっておりスモールセコンドのラインナップはない。写真は下記のリンクからチェックを!
【画像】新作のブレスタイプとグレーダイアル、そして50年代の“ランチェロ”の写真も!
【オメガ シーマスター レイルマスター】
SS(38mm径)。15気圧防水。自動巻き(コーアクシャルCal.8804/15,000ガウスの耐磁性)。91万3000円(ブレス95万7000円)
協力◎オメガ TEL:0570-000087
