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【オメガやIWCだけじゃない】10万円以下で購入できる隠れた名作実用時計 No.2

ロレックスやオメガ、IWCなど、名だたる時計ブランドはその実用性や信頼性から高い価値を見出され、アンティーク愛好家たちの間ではいまなお高値で取引されている。
だがしかし、汎用ムーヴメントの採用や他社との協力開発によって良質な製品を生み出し、手ごろな価格帯で人知れず生き残り続けてきた傑作時計も数多く存在する。そこで今回は、マイナーだが確かな品質を備えた、隠れた名作シリーズを紹介する。


ミドー
マルチフォート パワーウインド

今回紹介するのは、1950年代にミドーが製造したマルチフォート パワーウインドだ。
マルチフォートシリーズは黎明期であった自動巻きのムーヴメントを防水性の高いケースに搭載した実用時計で、防水性能以外にも耐磁、耐衝撃性能を備えた高性能な腕時計として同社の歴史を支えてきた。

【写真の時計】ミドー マルチフォート パワーウインド。SS(28.5mm径)。自動巻き(Cal.917P)。1950年代製。8万8000円。取り扱い店/プライベートアイズ

【画像:文字盤の模様やムーヴメントの状態を見る(全6枚)

ステンレススチール製のケースは28.5mm径と非常に小振りであり、現代の基準からすればレディースサイズに見えてしまうかもしれない。しかし、厚みのあるケースや、エイジングによって程よく焼けた文字盤が十分な存在感を発揮する。文字盤表面には十字模様のギョーシェ加工が施されている点にも注目だ。

35mm径の時計で満足できなくなってしまったアンティーク愛好家や、細腕で似合う時計が少ないという人にはぜひお勧めしたいボーイズサイズの1本だ。もちろん女性が使用する際にも最適なサイズであるため、シェアウオッチとしてもおすすめできる。

FB(フランソワ・ボーゲル)社製のケースが採用されており、ボルトの頭のような形状のスクリュー式裏ブタが特徴的だ。またミドーのロゴが刻まれたマッシュルーム形のリューズが残っており、大きく柔らかな形状が非常に可愛らしい印象を与える。

ムーヴメントには、ア・シールド社のエボーシュムーヴメントをベースに、ミドーが手を加えたCal.917Pを搭載。全回転式ロータが特徴的で、ミドー専用に精度の微調整が可能なインカスターシステムを組み込んだ特別品だ。天真には耐震装置を備えているため、日常的な使用でも安心できるだろう。定期的なオーバーホールの実施と、強い振動や衝撃を避けて使用すれば長期的に使用できるはずだ。1日に3分以上狂う場合や、リューズ操作の違和感、時計を振った際に異音がした場合は、購入店や信頼のおける時計店に修理を依頼することを推奨する。

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文◎LowBEAT編集部/画像◎プライベートアイズ

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