2016年に発表され、名実ともにモーリス・ラクロアを象徴するコレクションに成長したアーバンウオッチ、AIKON(アイコン)の遺伝子を継ぐ待望の新コレクションが登場した。
“AIKONIC(アイコニック)”と名付けられた渾身の新作は、ステンレススチールとセラミック、チタンとセラミックを組み合わせた独自のケース素材とユニークなカーボン文字盤が強い個性を放つ一作だ。
今回はそんなモーリス・ラクロアの新コレクション、アイコニックを実機レビュー。注目のカーボンウオッチの質感をお届けする。

■Ref.AC6008-SSL70-330-2。SS×CE(43mm径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.ML1000)50万2700円
モーリス・ラクロア
AIKONIC(アイコニック)
2016年に発表され、瞬く間にモーリス・ラクロアの代表作となったアーバンウオッチ“アイコン”のDNAを受け継ぎつつ、最新素材と高度な技術を取り入れた新コレクション。スイス・ジュラ地方の自社工房で製造されており、カラーや素材の異なる計5機種がラインナップされている。
※以下ではチタン×セラミックのオールブラックモデル(Ref.AC6008-TTB00-330-2)のレビューを行う
●文字盤デザイン
まずは本作最大の特徴とも言えるカーボン文字盤についてだ。
一般的なカーボン文字盤はカーボンファイバーの糸を編み込んで角度を付けて配置しているものが多いが、本作では多数のファイバーを上下に一方向に走らせることで、ほかとは一線を画すグレーとブラックの線状の模様を生み出している。製作過程でカーボンファイバーの配置が必ず少しずつ異なるため、それぞれの文字盤が微妙に違うのも魅力で、個体によって唯一無二のデザインが楽しめる。
また、ベゼル上の特徴的な6本のダブルアームは初代“アイコン”シリーズに初採用された記念すべきデザイン要素でもあり、本作アイコニックではこのアームをモチーフに時分針やインデックス、リューズがデザインされている。シリーズファンにはうれしい仕様だ。
●ケースバック・ムーヴメント
ムーヴメントにはソプロードと共同開発した、自動巻きの新キャリバー“ML1000”を搭載。テンプブリッジが2本のネジで固定されて安定感が増し、日差平均±4秒の高精度と60時間パワーリザーブを備えている。
裏ブタまでしっかりとブラックチタン製で、着用時に見えない部分まで妥協のない作りが徹底されているのは好印象だ。
●着用感と総評
存在感のある43mm径ながら、ラグと一体化した構造で手首にフィット。ベゼル上の6本のダブルアームがオールブ ラックデザインにアクセントを加えており、上々のルックスだ。
外装面の質感の高さに加え、ペルラージュ装飾やコート・ド・ジュネーブ装飾が施されたムーヴメントを搭載したスイス製時計で、50万円台という価格はかなり良心的(もっとも、かつてのモーリス・ラクロアの価格帯を考えるとお手頃とは断言できない面もあるのだが)。
手の届く価格のカーボンモデル、ミドルレンジのラグスポモデルをお探しの方にもおすすめできる一作だ。
文◎Watch LIFE NEWS編集部/写真◎水橋 崇行
【問い合わせ先】
モーリス・ラクロア/ DKSHマーケットエクスパンションサービスジャパン
cg.csc1@dksh.com
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