数週にわたりお届けしている「初心者におすすめのアンティーク時計」連載。今週からは“人気ジャンル”のテーマに入り、今回はメカニカルな造形美でアンティーク市場でも圧倒的な支持を集めるクロノグラフの狙い目を紹介する。
3針時計より相場が高く、古い年代のレア個体などは大幅に相場が上昇しているクロノグラフ。50万円台までで狙えるおすすめは、ブライトリングやホイヤーの1960年代以降のモデル、次いでギャレット、ミネルバ、レマニアなどのメーカーが挙げられる。ムーヴメントは手巻きデイトナにも搭載されたバルジュー社や、ブライトリングを中心に多くのメーカーに愛されたヴィーナス社のものが鉄板だ。
【BREITLING(ブライトリング)/コスモノート】
“24時間表示が物語る、宇宙開発時代のロマン”

■Ref.809。SS(42mm径)。手巻き(Cal.178)。1960年代製。実勢相場55万円〜90万円程度
歴史的パイロットウオッチ、ナビタイマーを宇宙での使用を想定し24時間表記とした派生モデル。両回転式エッジベゼルを備えた2ndモデルで、ヴィーナス社の名作Cal.178を搭載。
【写真】腕時計専用クロノグラフムーヴメント、ヴィーナス社Cal.178
黒文字盤に白のインダイアルの通称“リバースパンダ”文字盤と24時間表記のインデックスが特徴。この時代では珍しい大振りな41mm径のため、存在感を求める人にもおすすめだ。ブランド力と人気があるモデルのため、50万円台後半からと実勢相場は高め。コンディションやレア度によって100万円近い個体も存在する。
【HEUER(ホイヤー)/2レジスタークロノグラフ】
“70年代モータースポーツを象徴する、スタイリッシュな造形美”

■Ref.3002-3006。SS(37mm径)。手巻き(Cal.7734)。1970年代製。45万8000円(実勢相場38万円〜58万円)/(問)ジャックロード
数々の名作スポーツウオッチを手掛けたホイヤー社の70年代クロノグラフ。
ヘアライン仕上げのクッション形ケースにブラックの文字盤、タキメーターベゼルを備えたスタイリッシュなデザインもさることながら、バルジュー社の堅牢かつ高精度なムーヴメントを搭載。名門ブランドと名作キャリバーが合わさった、実用面でも安心できる1本だ。
写真左:【BUCHERER(ブヘラ)/ヴィンテージクロノグラフ】
写真右:【CERTINA(サーチナ)/アルゴノート】
“ともに名作キャリバー搭載!狙い目クロノグラフ”

(左)■Ref.9652。SS(38mm径)。手巻き(Cal.873)。1970年代製。47万8000円/(右)■Ref.8501.001。SS(38mm径)。手巻き(Cal.72)。1970年代製。56万8000円/(問)ウォッチテンダー銀座
写真左は2023年にロレックスに買収され、25年2月をもってブランドの歴史に幕を閉じたブヘラ(カール F.ブヘラ)による一作。クロノグラフメーカー、レマニア社のCal.873を搭載。
写真右はデイトナのベースにも採用されていた名機・バルジュー72を搭載、レーシングクロノグラフに定評のあるサーチナ社のクロノグラフ。エッジがしっかりと立ったケースで、コンディションも抜群だ。
【写真】かつてのロレックスにも搭載!傑作キャリバー“バルジュー72”
次回は人気ジャンル続編として、“ミリタリー”の狙い目を紹介する。
【「性別の垣根を超える腕時計」過去連載記事】
■現行ロレックスはもう手が届かない!でも…【オメガ、IWCほか】アンダー50万円台で狙う黄金期の自動巻き傑作キャリバー|性別の垣根を超える腕時計 No.043
■【セイコー、ロンジンからロレックスまで】10万円台から狙う歴史的名機! “ムーヴメント”で選ぶ失敗しないアンティーク|性別の垣根を超える腕時計 No.042
■【グランドセイコー、キングセイコーほか】まだ手頃に狙える!ブランド&シリーズで選ぶ実用アンティークの定番モデル|性別の垣根を超える腕時計 No.041
文◎市村 信太郎
