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なんと10万円未満の掘り出し物も!【米軍、英軍制式採用モデル】手が届く価格で狙うホンモノの軍用時計|性別の垣根を超える腕時計 No.045

「初心者におすすめのアンティーク時計」連載も、いよいよ佳境。先週の記事ではクロノグラフを取り上げたが、第5回のテーマは、歴史的バックボーンと圧倒的な実用美でファンを魅了してやまない“軍用時計(ミリタリーウオッチ)”だ(※正確にはかつて各国の軍隊に制式採用されていた“軍用時計”と、軍用時計風のデザインが楽しめる現代の“ミリタリーウオッチ”は意味合いが異なる)。

軍用時計は、製造年代によってその性格が大きく異なる。1970年代以降の使い捨て前提(ディスポーザブル)のモデルなら10万円以下で手に入る一方、50万円台までの予算があれば、第二次世界大戦を支えた伝説的モデルも射程圏内に入ってくる。今回は、米・英軍に制式採用された“語れる3針ミリタリー”を厳選した。

【写真全6枚】10万円未満も!狙い目の歴史的軍用時計4選


【BULOVA(ブローバ)/アメリカ軍 MIL-W-3818A】

“アンティーク入門に最適。コスト意識と品質が共存した米軍モデル”

■SS(32mm径)。手巻き(Cal.10BNCH)。1960年代製。実勢相場7万円〜15万円程度

1956年から運用を開始したアメリカ軍のMIL-W-3818Aスペックに基づいて製造されたモデル。時計の等級や種類などを排除した仕様で、陸軍や空軍など幅広く支給された。

いかに品質を保ちながらコストダウンを図るかという時期に製造され、のちの使い捨て時代のミリタリーウオッチよりも作りがしっかりしている。それでいて10万円前後のお手頃相場は非常に魅力的だ。


【RECORD(レコード)/イギリス陸軍 W.W.W. ダーティダース】

“イギリス軍が採用!大戦末期の空気感を纏う防水時計”

■SS(36mm径)。手巻き(Cal.022K)。1940年代製。実勢相場25万円〜45万円程度

第二次世界大戦末期にイギリス陸軍用に製造された“W.W.W.”の名をもつ防水時計(通称“ダーティダース”)。同じミルスペックのもと複数のメーカーが製造し、ブラックミラー文字盤仕様は写真のレコード社のほかIWC、ジャガールクルトに採用された。

レコードの製造数は2万5000個といわれる。このシリーズの文字盤にはメーカーごとにいくつかのバリエーションがあるため、比較してみるのも面白い。

【裏ブタ写真】イギリス政府所有の官給品の証である三ツ又槍マークと管理コードの刻印


【SMITHS(スミス)/ブリティッシュ・アーミー W10】

“自国生産にこだわった希少なブリティッシュ・ミリタリー”

■SS(35mm径)。手巻き。1967年製。実勢相場30万円〜45万円程度

1960年代後半から70年代前半にかけて、イギリスの老舗メーカー“スミス”が自国の英国陸軍(ブリティッシュ・アーミー)に納入したモデル

自国生産された軍用時計として希少価値が高く、ハック機能(秒針停止機能)付きのムーヴメントを搭載している点も市場で高く評価されている。裏ブタ刻印の“W10”は陸軍を指定する記号で、“67”は納品年である1967年を示す。

【裏ブタ写真】三ツ又槍マークや英国陸軍記号、納品年の刻印も


【HAMILTON(ハミルトン)/G.S.トロピカライズド】

“外交官が愛した、非軍事要員向けのハイスペック機”

■SS(36mm径)。手巻き(Cal.S75S)。1960年代製。実勢相場30万円〜60万円程度

同じミルスペックのものが陸・海・空軍用でも支給されたが、本作はイギリス軍の非軍事要員のために製造された特殊モデル(※文字盤上の“G.S.”は標準支給を意味するGENERAL SERVICEの略)。

裏ブタに“TROPICALIZED”の刻印があることから、熱帯地域でも使用できるほどの優れた耐震性や耐磁性、防水性を備えたハイスペック機であり、主に外交官が使用したといわれている。


次回は人気ジャンル最後のカテゴリー、“ダイバーズ”の狙い目を紹介する。

 

【「性別の垣根を超える腕時計」過去連載記事】

■50万円台までで買える傑作クロノグラフ【ブライトリング、ホイヤーほか】ロレックスも認めた名キャリバー搭載モデルも|性別の垣根を超える腕時計 No.044

■現行ロレックスはもう手が届かない!でも…【オメガ、IWCほか】アンダー50万円台で狙う黄金期の自動巻き傑作キャリバー|性別の垣根を超える腕時計 No.043

■【セイコー、ロンジンからロレックスまで】10万円台から狙う歴史的名機! “ムーヴメント”で選ぶ失敗しないアンティーク|性別の垣根を超える腕時計 No.042

文◎市村 信太郎

音楽・教育業界を経て編集者に。時計、メイク、ファッションほかレディース・メンズの垣根を超えたジェンダーレスなスタイルを体現し、その魅力を伝えるべく奮闘中。Yahoo!ニュース連載「性別の垣根を超える腕時計」(第1〜3週日曜)。インタビュー取材記事『Time Files』(第4週日曜)。

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