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【枯れた風合いの文字盤が魅力】ロレックス スピードキング Ref.4220|1940年代のミリタリーテイストを色濃く残す手巻きオイスター

アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。


ロレックス
オイスター スピードキング Ref.4220

今回取り上げるのは、1945年頃に製造されたロレックスのオイスタースピードキング、Ref.4220だ。

ロレックスの歴史において“スピードキング”は、主に30mm前後のコンパクトなケースサイズを展開していた手巻きのボーイズサイズのモデルである。現代の基準から見ると非常に小ぶりな時計に映るが、当時は分厚く重い自動巻き(バブルバック)に比べ、薄型で衣服の袖口に収まりが良く、アクティブなシーンにおいても着用できる実用的な高精度時計として独自の地位を築いていた。

本個体はフラットなプレーンベゼルに、頑強なオイスターケースを組み合わせた、手巻きロレックスの古典的な骨格を持つ1本である。ラグはミドルケースと一体形の、太く力強い造形を維持しており、30mm径という小ぶりなサイズ感でありながら、腕元で確かな存在感を主張する。

本個体最大の魅力であり、歴史的資料としても興味深いのがその文字盤だ。第二次世界大戦期前後を象徴する、夜光塗料が全面的に塗布されたアラビア数字のインデックスに、力強いペンシル針を組み合わせたミリタリーテイストの強い意匠が採用されている。

文字盤全体のコンディションに目を向けると、長い歳月を経てブラックのラッカー表面や夜光物質が激しく経年変化を遂げており、プツプツとしたサビのような模様が文字盤全体にうっすらと広がっている。針の夜光部分にも当時のラジウム夜光特有の黒化やサビが見られるが、文字盤のゴールドレターのプリントと相まって、アンティークならではの唯一無二の経年の凄みを醸し出している。

【写真の時計】ロレックス オイスター スピードキング。Ref.4220。SS(30mm径)。手巻き。1945年頃製。98万円。取り扱い店/ムーンフェイズ

【画像:文字盤の細部やケース、手巻きムーヴメントの状態を確認する(全6枚)

裏ブタには全オーナー(もしくは初代オーナー)のために刻まれたネームが入っている点も歴史を感じさせる。

搭載されているムーヴメントは、当時のロレックスの手巻き機の基幹であり、高い精度とメンテナンス性を誇った10.5型ムーヴメントの系譜に属する、Cal.710系の手巻きキャリバーと推測される。出車式のセンターセコンドやスーパーバランスと呼ばれる独特な形状のテンワなどにも、目立ったダメージやサビは見られない。この時代の手巻き機械は比較的頑強であるものの、本個体はテンプの軸部分に耐震装置を備えていない個体であるため、時計を落としたり強くぶつけたりするような、激しい使用は避けたいところだ。

適切なオーバーホールとパーツケアを行うことで、現代でも日常使いに耐えうる性能を引き出すことは可能とされるが、製造から80年以上が経過しているため、常に現行品のような万全の性能を期待することは難しいという点は留意しておきたい。また、以前のオーナーのメンテナンス歴や整備を行った時計師の技量によってもコンディションが左右されるため、アンティークの専門的な知識を持ち、適切な整備を行うことができる信頼の置ける店舗での購入をおすすめしたい。

半世紀以上の時間を生き抜いた傷や文字盤の変色が味わい深い、ロレックスのオイスタースピードキング。毎日酷使するような着用は避けておきたいが、歴史の重みとメカニズムの魅力が凝縮された本モデルにぜひ注目してみてほしい。

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文◎LowBEAT編集部/画像◎ムーンフェイズ

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