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【43mm径のスペースエイジデザイン】近未来的なデザインと手巻き式というギャップが魅力のオメガ “フライトマスター”

アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。


オメガ
フライトマスター Ref.145.013

今回取り上げるのは、1969年頃に製造されたオメガのフライトマスターのファーストモデルであるRef.145.013だ。

複数のインダイアルや表示針が並ぶ文字盤に、操作用のリューズやプッシャーが並んだ宇宙船を思わせる形状の重厚なケースを組み合わせた、非常にアイコニックなデザインの逸品である。

1960年代末期から70年代にかけて流行したスペースエイジデザインの流れを汲んだ、火山やフジツボを思わせる形状が特徴的だ。この形状は、それ以前までに仕様されていたボックス型のプラ風防から、フラットなガラス風防へと進化したことで生まれたケースデザインであるとも考えられる。

同作は69年から77年頃にかけて、パイロット向けに製造されていたモデルであるとされている。手巻きのクロノグラフをベースに、GMT機能や24時間表示計を追加、さらにインナー式の回転ベゼルを装備することで、パイロットウオッチとしての実用性を高めていた。

【写真の時計】オメガ フライトマスター。Ref.145.013。SS(42mm径)。手巻き(Cal.910)。1969年製。取り扱い店/クールビンテージウォッチ

【画像:エイジングが進んだ文字盤や手巻きクロノグラフのムーヴメントの状態を見る(全6枚)

文字盤上のサブダイアルには、3時・6時・9時位置へそれぞれ30分積算計、12時間積算計、24時間表示計を配している。24時間表示計以外の積算計の針をオレンジ色にすることで、計測時間の判読性を高めている点が特徴的だ。

また、時分針と同軸に取り付けられた針は時針と連動して12時間で1回転するGMT機能を有しており、10時位置のリューズで針を操作することで、任意の第2時間帯を表示することが可能となっている。さらに、8時位置のリューズではケース内に収められたインナーベゼルを操作することが可能だ。

今回取り上げたフライトマスターの初代に該当するモデルでは、9時位置のインダイアルが24時間表示であったのに対し、後期型であるRef.145.036では9時位置のインダイアルがスモールセコンドへと変更されている。

全体のコンディションに注目すると、ケースに使用に伴う小キズや打痕が見られるものの、ヘアライン仕上げやケースのエッジがしっかりと残っている。文字盤や針は経年による退色が見られ、インダイアルもエイジングによってブラウン色へ変化している。リューズはオリジナルのようで、クロノグラフの赤と黄色のツートンのプッシャーも、塗装の剥がれが見られるがしっかりと残されている状態だ。

ムーヴメントには、レマニアが設計を手掛けた手巻きクロノグラフの名機“Cal.861”をベースに、各種機能を追加したCal.910を搭載。本ムーヴメントは、カム式クロノグラフの弱点とされる衝撃による針ズレを抑制するため、ブレーキレバーを備えた設計を採用している。基本性能は非常に優れているものの、機能追加に伴う部品点数の増加により整備箇所も多くなるため、故障時の整備費用が高額となる可能性や、修理可能な技術者を探すハードルが高い点には留意しておきたい。

もっとも、クロノグラフ機構を多用せず時計として使用する分には大きな負荷はかかりにくいため、定期的なオーバーホールを行い、高温多湿な環境での使用を避ければ、大きなトラブルは防げるはずだ。特にフライトマスターはリューズやプッシャーなどの水の入りやすい可動部分が多く、パッキンの劣化によって水分がケース内に侵入する可能性が高まっている。そのため、水気や湿気には特に注意して扱うことを推奨する。

宇宙や航空など、空で活躍するプロフェッショナル向けに誕生したフライトマスター。コックピットの計器類を思わせるロマンの詰まった時計に、ぜひ注目してみてほしい。

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文◎LowBEAT編集部/画像◎クールビンテージウォッチ

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