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【TVスクリーン型のケースフォルムが超レトロ】セイコーが70年代に生み出したフライバック付き薄型クロノグラフ2機種

自動巻きクロノグラフとしては世界に先駆けて1969年にセイコーが販売した5スポーツ スピードタイマー。その歴史的なムーヴメントとなった諏訪精工舎製Cal.6139の自動巻きクロノグラフに対して、第二精工舎からもフライバック機構を装備した初の自動巻きクロノグラフムーヴメント、Cal.7017を搭載したスピードタイマーも70年に登場する。今回はこれについて触れてみたい。

フライバックとはクロノグラフの計測中であっても4時位置のリセットボタンを押すことで瞬時に計測針をゼロリセットできるため再計測が素早くできる機能である。

Cal.7017の特徴は、Cal.6139と同様にマジックレバーやコラムホイール、垂直クラッチを採用しているものの、カレンダー以外の機能については積算計も省き極力パーツ点数も減らすことによって、なんと自動巻きクロノグラフとしては世界最薄となる直径27.4mmに厚さ5.9mmというコンパクト化を実現したムーヴメントだ。ちなみに写真左の個体が搭載モデルのRef.7017-6040。

積算計が無い代わりにインナーベゼルを回転させて計測開始時間の分針と合わせることで、簡易的に経過した分数を計測できる。

そんな薄型Cal.7017に30分積算計を6時位置に追加して71年に発表されたのがCal.7018を搭載する70系クロノグラフ、Ref.7018-5000(写真右)。

この個体は中でも一般的なラウンドケースではなく、TVスクリーン型ケースと呼ばれるように、ブラウン管時代の昭和の家庭用テレビを彷彿とさせるスクエアケースが目をひくモデルだ。

どちらも曲線を生かしたケースデザインでまさに70年代の雰囲気。適度に存在感もあるためファッションのアイコンとしてもこの時代のクロノグラフは遊べるのではないか。ちなみに、この70系フライバック機能については両モデルともに40年以上も前の古いものだけに、実際の使用はおすすめしない。

【画像】さらに写真をチェック!

協力◎JAPAN VINTAGE WATCH SHOP
(左)SEIKO - 5スポーツスピードタイマー(70系)
Ref.7017-6040。SS(41mm径)。自動巻き(Cal.7017)。1971年製。13万2000円
https://lowbeat.jp/jvw-shop/year/1970/lb-260019/
(右)SEIKO 70系クロノグラフ(フライバック付き)
Ref.7018-5000。SS(37×40.6mmサイズ)。自動巻き(Cal.7018)。1972年製。25万3000円
https://lowbeat.jp/jvw-shop/category/automatic-/lb-260032/

菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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