アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。
シチズン
100mダイバー デイデイト
今回取り上げるのは、1960年代末から70年代初頭にかけて製造されたシチズンのパラウォーター 100m ダイバーだ。
1959年に登場した国産初の防水時計であるシチズンの“パラウォーター”。それ以降、同社が手掛ける腕時計の防水表示として親しまれたが、70年代前半〜中盤にかけて現在の一般的な“WATER RESIST”へと世界基準で統一されるまでに使われた独自の商標であった。文字盤および裏ブタに“PARAWATER”と刻印された本個体は、まさに70年代初頭までの限定的な期間にのみ製造された貴重な過渡期のモデルと推察される。
ダイアル外周部には、13〜24時を示すミリタリーテイスト溢れるインナースケールを備え、Cラインケースのボリューム感とブルー文字盤が、70年代のスポーツウオッチらしさを強烈に感じさせるデザインだ。
当時の本格本格ダイバーズウオッチに見られた150m〜200m級の高度な防水性能までは備えていないものの、無骨で操作性に優れた回転ベゼルが装備され、スポーティさの演出に一役買っている。アルマイト加工が施されたアルミニウム製ベゼルインサートも、目立った剥がれや腐食の見られない良好な状態を維持している点に注目したい。どっしりとした力強さを誇りつつも、本格ダイバーズにはない軽快さを併せ持ったケースデザインが極めて魅力的なスポーツモデルだ。

【写真の時計】シチズン 100mダイバー デイデイト。Ref.4-720521 Y。SS(42mm径)。自動巻き。1969〜71年頃製。10万8000円。取り扱い店/WTIMES
【画像:アイコニックなブルーの文字盤や回転ベゼル付きのケースの状態を見る(全5枚)】
当時の本格本格ダイバーズウオッチに見られた150m〜200m級の高度な防水性能までは備えていないものの、無骨で操作性に優れた回転ベゼルが装備され、スポーティさの演出に一役買っている。アルマイト加工が施されたアルミニウム製ベゼルインサートも、目立った剥がれや腐食の見られない良好な状態を維持している点に注目したい。どっしりとした力強さを誇りつつも、本格ダイバーズにはない軽快さを併せ持ったケースデザインが極めて魅力的だ。
ムーヴメントには、当時のシチズン自動巻きモデルに標準的に採用されていたCal.72系を搭載。本機は同時代に展開された“カスタムV2”や“セブンスターV2”をはじめとし、ハイビート化の改良が施されてレオパールやクロノマスターの一部モデルにも幅広く展開された名機である。
優れた巻き上げ効率を誇る両方向自動巻き機構や、生産・組み立てラインの作業効率を高めつつ高い整備性を実現した設計など、トータルバランスに秀でた機械であった。テンプの耐震装置には、今なおミヨタ(シチズン系ムーブメント)などで採用されるパラショックを搭載。優れた耐衝撃性と耐久性が期待できるが、製造から半世紀以上が経過したヴィンテージ品であるため、丁寧な取り扱いを心掛けたい。特に、繊細な天真(テンプの軸)が無事であったとしても、衝撃によってヒゲゼンマイの歪みや絡みが発生してしまう可能性がある点は覚えておきたい。
70年代のスポーツウオッチのトレンドを反映した、レトロさも感じさせるスポーティなデザインと、質実剛健なムーヴメント性能を誇ったパラウォーター 100m ダイバー。国産スポーツウオッチを探している愛好家にぜひチェックしてほしい逸品だ。
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文◎LowBEAT編集部/画像◎WTIMES

