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【国産機械式腕時計の復権を支えた名作】セイコー ローレル|1990年代にセイコーが復活させたハイビート機“Cal.4S系”搭載モデル

アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。


セイコー
ローレル

今回取り上げるのは、1990年代に製造されたセイコーのローレルだ。

本個体はアンティークウオッチを中心に紹介する本コーナーのなかでは、アンティークと呼ぶには新しいポストヴィンテージの時計だ。しかし搭載するムーヴメントのルーツが70年代にあったためピックアップした。

70年代以降のクォーツ式腕時計の普及により、一時は自社製の機械式腕時計(手巻き・自動巻き)の開発を大きく縮小していたセイコー。しかし80年代頃からスイスを中心に機械式時計の価値が再評価される流れが見られるになる。

このような流れを受け、同社が“機械式の本格復活”を宣言するにあたり、その象徴的なコレクションとして90年代半ばに誕生したのが、今回取り上げる“セイコー ローレル”だ。1913年に同社が手掛けた国産初の腕時計ローレルの名を冠した、歴史的なマイルストーンとなるシリーズだ。

【写真の時計】セイコー ローレル。Ref.4S24-0030。SV×K18YG(37mm径)。手巻き(Cal.4S24)。1996年製。17万8000円。取り扱い店/米田屋

【画像:銀無垢のケースや自社製の手巻きムーヴメントの状態を見る(全6枚)

37mm径のコンパクトなケースには、独自の落ち着いた光沢を放つスターリングシルバー(SV925)を採用。さらにベゼル部分には18金のイエローゴールドを配した高品位な金銀コンビネーション仕様となっており、小ぶりながらも圧倒的な気品を手元にもたらしてくれる。

文字盤のディテールも非常に精緻であり、中央部には細やかな波状のギョーシェ仕上げが施され、クラシックなアラビア数字およびクサビ型インデックスが立体的に配置されている。さらに、ブレゲ風の円を配した時分針と秒針には、美しい青焼き針を採用。シャンパンゴールドの文字盤と、18Kベゼル、そして吸い込まれるようなブルーの針が織りなすカラーコントラストが90年代のドレスウオッチの流行を感じさせる。

ムーヴメントには自社製かつ手巻き式のCal.4S24を搭載。キングセイコー スペシャルやロードマチック スペシャルをはじめとした、70年代の名機に搭載された自動巻きのCal.52系をベースに、90年代当時の技術で再設計されたムーヴメントだ。

本ムーヴメントはCal.4S系のなかでも、カレンダーを取り除いて文字盤の美しさを最大限に引き出すために設計されたノンデイトの手巻き専用機である。毎時2万8800振動のハイビートを誇るこのムーヴメントは、クオーツのパイオニアであるセイコーが、再び機械式へと回帰した技術力の高さを証明している。

日本の腕時計の原点であるローレルの名に相応しい、徹底した美意識と歴史的バックボーンを宿すRef.4S24-0030。37mm径という絶妙なサイズ感や、80~90年代の機械式腕時計の復権に際した熱気を感じられる繊細なディテールなど、改めて注目してほしい1本だ。

 

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文◎LowBEAT編集部/画像◎米田屋

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