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【こんがり焼けたワッフルのような模様の文字盤が魅力!】耐久性を重視したオメガの実用派アンティーク

アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。


オメガ
シーマスター

今回紹介するのは、1950年代に製造された初期型自動巻きのシーマスターだ。

1948年に誕生し、ミリタリーウオッチの開発で得た防水技術を落とし込んだとされているオメガのシーマスター。その防水性能に由来する実用性の高さから市場での人気を博し、現在に至るまでオメガのアイコンモデルとして継承されている人気シリーズだ。

本個体は立体的な模様のワッフル文字盤、しかも外周部の色分けが特徴的なツートンダイアルが採用されている。製造当時は文字盤のデザイン性を高めるとともに、光の反射を抑えて視認性を向上させることを意図していたとされている。立体的で繊細な文字盤仕上げは、柔らかみのある表情を見せるとともに、腕時計が高級品であった時代の様相を感じさせる手間暇のかかった仕上がりだ。

【写真の時計】オメガ シーマスター。Ref.2767-2SC。SS(34.5mm径)。自動巻き(Cal.354)。1950年代製。41万8000円。取り扱い店/プライベートアイズ

【画像:純正リューズや時計の状態を見る(全6枚)

ケースデザインに注目すると、力強さを感じさせる太いラグや大振りな刻みが入ったリューズなど、ひと目で初期型のシーマスターと判別できる意匠が盛り込まれている。面取りを意識したケース側面やラグの形状は、ドレッシーでありながらもスポーティーさを感じさせる仕上がりだ。さらに、ケースとラグのつなぎ目にわずかな段差を設けることで、ラグの力強い存在感とメリハリを利かせた、初期型シーマスターならではの意匠を確立しているのだ。

ムーヴメントには、ハーフローターのバンパー式自動巻きCal.354を搭載している。ハーフローターは、全回転式のローターとは異なり、回転角度が一定範囲に制限されている。そのため、この時計を振るとコトコトという振動が伝わってくるが、これはローターが衝撃吸収用のバネにぶつかった際に起こる振動であり、バンパー式自動巻きの最大の特徴となっている。全回転ローターに比べると巻き上げ効率が低く、かつ振動が生じる点から、徐々にすたれていってしまった方式だが、当時オメガの製造したムーヴメントは巻き上げ効率と耐久性が非常に優れていた。古典的であるものの、シンプルな構造ゆえに定期的なメンテナンスさえ行っていれば故障も少なく、現在でも問題なく稼働する個体が多いそうだ。インカブロックの耐震装置が備えられているため、実用性も抜群だ。

この個体では、後年のオメガ製ライスブレスレットが装着されており、手首回り18cmまで対応可能だ。アンティークでも気兼ねなく使える時計が欲しい、初めてのアンティークウオッチが欲しいという人にはぜひ手に取ってもらいたい1本だ。

 

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文◎LowBEAT編集部/画像◎プライベートアイズ

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